今週の流れ。
九重先生は矢頼を年相応の「14歳の子供」として扱ってるんだなと思いました。
おそらく大抵の大人は矢頼の見た目、雰囲気、能力の高さから、
中学生離れした、ヘタな大人より完璧な超人(暴力沙汰を起こす事以外)として見ていたはず。
少なくとも他の中学生たちのように、未熟なところもある成長過程の子供としては
扱ってなかったと思うんですよね。
九重先生は矢頼の身の上を知っていた。
幼い頃に実母と死に別れ、心に深い傷を負い、やっと見つけた新しい母まで失ってしまった。
つまり母親の愛情を満足に受けられず、満たされないまま生きてきたわけです。
いくら知能や運動能力の高さがずば抜けていても、それと心の中は別問題。
矢頼は冷静で大人びているので、しっかりした人間に見えるだろうけど
情緒という点では実はかなり不安定というか、未熟な人なんだと思う。
多分親の愛情を受けて育った、他の中学生たちよりも。
九重先生にとって矢頼は「図体がでかいだけの子供」なんでしょう。
矢頼のやろうとしてることが間違った選択なのを分かった上で
そうせざるをえなかった気持ちを汲もうとしてるんじゃないかな。
ポエムな言い方をすれば今の矢頼は道に迷って泣いてる子供みたいなもの。
親とはぐれて不安になってる子に「泣くな」と言ったって無駄だから。
むしろ泣くことによって不安を紛らわせてる部分もあるわけで、
それを我慢させるのはかなり酷なことだと思う。
矢頼からすれば「仙石を殺せば先生が助かるかもしれない」という希望にすがるしかない状況で
それを阻止するのはある意味矢頼の気持ちを突き放す行為であり
矢頼の過去を知る九重先生にはしのびなかったんじゃないかな。
実際問題、矢頼がそのつもりである以上戦いを回避しようがないってのもあるけどね。
相手がアキラじゃなかったら話は違うと思うんですよ。
たとえば「お前の学校の生徒、誰でもいいから殺してこいよ」と命令され、
村山や大和あたりが襲われたなら「殺し合いしてみろ」とはならなかったのでは?
まったく勝負にならないってのもあるし、アキラ以外の人間に「自分を殺そうとする相手の気持ちを慮って
戦いに付き合ってやる」なんて度量があるとは思えない。
九重先生はアキラを高く買ってたよね。
ピラミッドの件も含め、アキラの勇気や行動力、みんなへの態度、人としての懐の広さ。
「こいつなら矢頼の気持ちを受け止める精神力がある、殺し合いになってもそう簡単にやられたりしない」
という確信があったからこそ、アキラに「やってみろ(矢頼を受け止めてやってくれ」と言ったんじゃないだろうか。
言い方は提案のようだったけど、本当は「頼む」に近いのではないかと思う。
この時の九重先生、アキラの頭に手を置いてるじゃないですか。
これがアキラへの信頼と愛情(というと変な感じだけど)を現してるような気がするんです。
背中を叩くとか肩に手を置くならわりと普通の描写だけど
なでるように頭に手を置くって何か特別な感じがしないですか?
そこには「悪いな仙石、頼むよ」みたいな気持ちがあると思うんです。
更に深読みするならアキラの身の心配もしつつ、「やられるなよ」みたいな。
合流以前のアキラの九重先生への態度を見てると、ここに来る前そんな親しかったようには
見えないんですよね。
少なくとも頭をなでたりしなかったはずで、
だからこそこの行為には意味があると感じました。
最初は戸惑ってても矢頼の過去を、矢頼がなぜこんな決断をしたのかを知れば
アキラなら受け止められる、矢頼と向き合ってくれると思ったから
九重先生は唐突に矢頼の生い立ちを話し始めた。
そしてその思い通り、アキラは殺し合いを承知した。
アキラがどう言おうと矢頼はアキラに攻撃するのをやめなくて、
結局殺し合いが回避できないのは同じなんだけど
アキラが自分から受け入れるかどうかで意味は全然違ってくるんですよね。
矢頼の気持ち、アキラの気持ち、両方をお互いに向き合わせること。
そのうえで戦わせること。
これで二人の「殺し合い」は、咲が割って入る前の
矢頼「お前がどう言おうが俺はお前を殺す」「死んでもらうぜ」
アキラ「何がなんだか分かんねえよ」「とりあえず攻撃をかわしておこう」
とはまったく違ったものになったわけです。
しかしこのまま戦わせても、いずれどちらかが死ぬ(これは避けたい)
でも操栖先生を助ける方法がなければ、死以外に戦いを終わらせる方法がない
さて困った←今ココ
って状態なのが今週のエデンです。
「九重先生、出てきただけで何もしてないw」みたいな感想を見かけたので
ストーリーの核に関わる重大な役目を果たしたじゃん!と思い、書きました。
あと「無責任に殺し合い勧めてんなよ」って意見に対しても言いたかった。
そりゃ九重先生だって生徒に殺し合いなんてさせたくないだろうよ。
生徒なんかどうでもいい出鱈目教師かと思いきや結構細かく見てるようだしさ。
でも「やめろ」と言ったら矢頼はやめたのか?
この状況で九重先生が矢頼を止められる術なんかあるわけがない。
どっちにしても避けられないなら、なんだか分からない一方的な暴力にはしたくなかったんでしょう。
咲が指摘したようにこの選択で一番苦しんでるのは矢頼。
アキラはわけも分からず友達だと思ってた矢頼に殺されようとしてる。
それなら、と納得ずくで二人が戦えるよう仕切りなおしたのが九重先生です。
二人の気持ちを出来る限り汲んだのがこの展開。
根本的な解決策ではないので100%生徒を救ったと言えないけど
現状では「生徒(子供)を見守る立場」としてこれ以上の方法はなかったんじゃないかと思う。
九重先生は矢頼を年相応の「14歳の子供」として扱ってるんだなと思いました。
おそらく大抵の大人は矢頼の見た目、雰囲気、能力の高さから、
中学生離れした、ヘタな大人より完璧な超人(暴力沙汰を起こす事以外)として見ていたはず。
少なくとも他の中学生たちのように、未熟なところもある成長過程の子供としては
扱ってなかったと思うんですよね。
九重先生は矢頼の身の上を知っていた。
幼い頃に実母と死に別れ、心に深い傷を負い、やっと見つけた新しい母まで失ってしまった。
つまり母親の愛情を満足に受けられず、満たされないまま生きてきたわけです。
いくら知能や運動能力の高さがずば抜けていても、それと心の中は別問題。
矢頼は冷静で大人びているので、しっかりした人間に見えるだろうけど
情緒という点では実はかなり不安定というか、未熟な人なんだと思う。
多分親の愛情を受けて育った、他の中学生たちよりも。
九重先生にとって矢頼は「図体がでかいだけの子供」なんでしょう。
矢頼のやろうとしてることが間違った選択なのを分かった上で
そうせざるをえなかった気持ちを汲もうとしてるんじゃないかな。
ポエムな言い方をすれば今の矢頼は道に迷って泣いてる子供みたいなもの。
親とはぐれて不安になってる子に「泣くな」と言ったって無駄だから。
むしろ泣くことによって不安を紛らわせてる部分もあるわけで、
それを我慢させるのはかなり酷なことだと思う。
矢頼からすれば「仙石を殺せば先生が助かるかもしれない」という希望にすがるしかない状況で
それを阻止するのはある意味矢頼の気持ちを突き放す行為であり
矢頼の過去を知る九重先生にはしのびなかったんじゃないかな。
実際問題、矢頼がそのつもりである以上戦いを回避しようがないってのもあるけどね。
相手がアキラじゃなかったら話は違うと思うんですよ。
たとえば「お前の学校の生徒、誰でもいいから殺してこいよ」と命令され、
村山や大和あたりが襲われたなら「殺し合いしてみろ」とはならなかったのでは?
まったく勝負にならないってのもあるし、アキラ以外の人間に「自分を殺そうとする相手の気持ちを慮って
戦いに付き合ってやる」なんて度量があるとは思えない。
九重先生はアキラを高く買ってたよね。
ピラミッドの件も含め、アキラの勇気や行動力、みんなへの態度、人としての懐の広さ。
「こいつなら矢頼の気持ちを受け止める精神力がある、殺し合いになってもそう簡単にやられたりしない」
という確信があったからこそ、アキラに「やってみろ(矢頼を受け止めてやってくれ」と言ったんじゃないだろうか。
言い方は提案のようだったけど、本当は「頼む」に近いのではないかと思う。
この時の九重先生、アキラの頭に手を置いてるじゃないですか。
これがアキラへの信頼と愛情(というと変な感じだけど)を現してるような気がするんです。
背中を叩くとか肩に手を置くならわりと普通の描写だけど
なでるように頭に手を置くって何か特別な感じがしないですか?
そこには「悪いな仙石、頼むよ」みたいな気持ちがあると思うんです。
更に深読みするならアキラの身の心配もしつつ、「やられるなよ」みたいな。
合流以前のアキラの九重先生への態度を見てると、ここに来る前そんな親しかったようには
見えないんですよね。
少なくとも頭をなでたりしなかったはずで、
だからこそこの行為には意味があると感じました。
最初は戸惑ってても矢頼の過去を、矢頼がなぜこんな決断をしたのかを知れば
アキラなら受け止められる、矢頼と向き合ってくれると思ったから
九重先生は唐突に矢頼の生い立ちを話し始めた。
そしてその思い通り、アキラは殺し合いを承知した。
アキラがどう言おうと矢頼はアキラに攻撃するのをやめなくて、
結局殺し合いが回避できないのは同じなんだけど
アキラが自分から受け入れるかどうかで意味は全然違ってくるんですよね。
矢頼の気持ち、アキラの気持ち、両方をお互いに向き合わせること。
そのうえで戦わせること。
これで二人の「殺し合い」は、咲が割って入る前の
矢頼「お前がどう言おうが俺はお前を殺す」「死んでもらうぜ」
アキラ「何がなんだか分かんねえよ」「とりあえず攻撃をかわしておこう」
とはまったく違ったものになったわけです。
しかしこのまま戦わせても、いずれどちらかが死ぬ(これは避けたい)
でも操栖先生を助ける方法がなければ、死以外に戦いを終わらせる方法がない
さて困った←今ココ
って状態なのが今週のエデンです。
「九重先生、出てきただけで何もしてないw」みたいな感想を見かけたので
ストーリーの核に関わる重大な役目を果たしたじゃん!と思い、書きました。
あと「無責任に殺し合い勧めてんなよ」って意見に対しても言いたかった。
そりゃ九重先生だって生徒に殺し合いなんてさせたくないだろうよ。
生徒なんかどうでもいい出鱈目教師かと思いきや結構細かく見てるようだしさ。
でも「やめろ」と言ったら矢頼はやめたのか?
この状況で九重先生が矢頼を止められる術なんかあるわけがない。
どっちにしても避けられないなら、なんだか分からない一方的な暴力にはしたくなかったんでしょう。
咲が指摘したようにこの選択で一番苦しんでるのは矢頼。
アキラはわけも分からず友達だと思ってた矢頼に殺されようとしてる。
それなら、と納得ずくで二人が戦えるよう仕切りなおしたのが九重先生です。
二人の気持ちを出来る限り汲んだのがこの展開。
根本的な解決策ではないので100%生徒を救ったと言えないけど
現状では「生徒(子供)を見守る立場」としてこれ以上の方法はなかったんじゃないかと思う。
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